2024年6月2日発売新譜 《UNESCO Collection of Traditional Musicシリーズ第３弾》 北インド古典音楽を代表する伝統民俗楽器：シタール、ヴァムサ、サーランギーの魅力をたっぷりと紹介！
米国の名門レーベル：スミソニアン・フォークウェイズが所蔵する〈UNESCO Collection of Traditional Music〉は、世界70ヶ国以上で採集された民俗音楽のコレクション。シリーズ全127枚のアルバムから成りますが、いずれも資料価値が高い上に音質も大変に優れたものばかり。それらをより多くの人々にお楽しみいただくため、2024年５月より〈UNESCO Collection of Traditional Music〉のカタログから特に優れたものを厳選し、シリーズとして順次ご紹介させていただいております。 『ピグミー〜アカ族の神秘の歌声』（サンビーニャ・インポート FLSI-31018）、『フランス〜フランス中部地方のコルヌミューズ』（サンビーニャ・インポート FLSI-31019）に続くシリーズ第３弾としてご紹介するのは、北インドの伝統民俗楽器：シタール／ヴァムサ／サーランギーの音色をフィーチャーした『インド〜北インドのインストゥルメンタル・ミュージック』です。 北インドの古典音楽〈ヒンドゥスターニー音楽〉は、ペルシャの古典音楽、イスラム神秘主義：スーフィーの歌、仏教声明の起源としても知られるサーマ・ヴェーダ、および同地域特有の伝統民俗音楽にルーツがあると伝えられています。本作では天上の音楽と呼ぶにふさわしい３つの美しいラーガを介し、ヒンドゥスターニー音楽を代表する３つの楽器：シタール／フルート／サーランギーの音色を紹介しています。 〈シタール〉の共鳴胴はヒョウタン、もしくはユウガオの実を乾燥させたもので製作。弦は19弦、棹は長さ約90cm、棹には約20個の金属製のフレットが設けられています。棹の上部にもボディと同サイズ、あるいはややこぶりな共鳴器が付くというのが大きな特徴です。ビートルズのジョージ・ハリスンを介してシタールの存在、そして彼が師事したシタールの巨匠：ラヴィ・シャンカールの存在を知ったという方も少なくないでしょう。２つ目の楽器〈ヴァムサ〉は〈バーンスリー〉としても知られる竹製の横笛で、その起源は古代インドにまで遡ります。日本の尺八演奏時に用いられる「ムラ息」に類似した奏法が多用され、その音色もどこか尺八を想起させるもの。３つ目の〈サーランギー〉はヴァイオリンに類似したヒンドゥスターニー音楽における重要な擦弦楽器で、センダン科の落葉高木の木材から作られています。インドの楽器の中では〈最も人間の声に近い音を持つ〉と言われ、また同時に、運指に決まりがない、指の爪の側で弦を押さえるなど演奏法が複雑なため、マスターするのが非常に難しい楽器であるとも伝えられています。 本作は先述の３つの楽器演奏を中心とした３つのラーガ（インド古典音楽における旋法であると同時に、自然や宇宙の空気やリズムを表すもの）を収録。 �，痢厂襪離蕁璽�〉は、シタールを中心に、タブラ（インドの伝統的な打楽器で、指を駆使した複雑で多彩なリズム表現がその特徴）、タンプーラ（旋律楽器の伴奏に用いられる古代インドの弦楽器）によって演奏されます。 �△痢厖縞�のラーガ〉で、２本のヴァムサ演奏を中心としたタブラ、タンプーラの共演。�，砲�けるメロディアスで華やかな音楽表現とは打って変わり、こちらは夕刻のリラクゼーションにもぴったりな、叙情的かつ静謐な趣が大きな魅力となっています。 ラスト・トラック��では、サーランギーを中心にタブラ、タンプーラが加わった一曲。 こちらは〈人の声に最も近い〉と言われるサーランギーの、流麗かつ摩訶不思議な音色をたっぷりと楽しむことができます。 英仏２ヶ国語表記の本作ライナーノーツにつきましては、商品同梱のQRコードを読み取っていただくことで、PDFファイル形式でのダウンロードが可能（ダウンロード無料）となっております。インド古典音楽入門編としても最適なこの一枚。是非、お楽しみに！
