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| 商品名： |
アルトゥン・ギュン／ガリプ〜ネシェット・エルタシュに捧ぐ（ＬＰ） |
| メーカー： |
Glitterbeat Records（通常輸入盤） |
| メーカー型番： |
SGI-0267 |
| 価格： |
5,280円（税込） |
| [予約販売] |
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世界を席巻するトルコ・サイケ最前線――
アルトゥン・ギュンがハルクの核心へ挑む最重要作を発表！
トルコ民謡《ハルク》とサイケデリック・ロックを融合し、フジロックでの熱演でも大きな話題を呼んだアルトゥン・ギュンが、最新作『ガリプ』を完成させました。前作『アシュク〜深い愛情』（INR-31005）まではツイン・ヴォーカル体制ならではの華やかさが魅力でしたが、本作ではエルディンチ・エチェヴィット（Erdin Eevit）を中心とした歌唱アプローチへと大きく舵を切り、バンドの表現軸が新たに鮮明になっています。
本作は、アナトリア民謡の巨匠ネシェット・エルタシュ（19382012）の名曲を集中的に取り上げた、バンド初のコンセプチュアルな作品です。幼少期からエルタシュ作品に親しんできたエルディンチは、ヴォーカルだけでなくバーラマ奏者としても中心的役割を担い、歌と弦の響きの両面から、その精神性を現代へと丁寧に橋渡ししています。愛や孤独、人生への洞察といったエルタシュの世界観が、これまで以上に深い感情の機微として描き出されています。
代表曲「Gonul Dagi」では、エルディンチの胸に迫る歌声を軸に、リーダーでベーシストのヤスパー・フェルフルスト（Jasper Verhulst）によるしなやかな低音が楽曲の骨格を形づくり、ギタリストのタイス・エルジンハ（Thijs Elzinga）の水気を帯びたフレーズが情景をより豊かに描きます。さらにストックホルム・スタジオ・オーケストラによるアラベスク風ストリングスが重なり、哀愁と奥行きを一段と深めています。
アルバム全体には、エジプト歌謡、ボリウッド音楽、トルコ・アラベスク、さらにはフランス／イタリア映画音楽を思わせるストリングスの質感など、多彩な音楽的語彙が自然に溶け込んでいます。こうした新たな要素も、エルディンチの歌声を中心とした音像の変化と美しく呼応しています。
冒頭の「Neredesin Sen」では、ヤスパーのベースが主導する80年代インディ風のグルーヴが印象的で、ドラマーのダニエル・スミンク（Daniel Smienk）とパーカッショニストのクリス・ブルイニング（Chris Bruining）によるタイトなアンサンブルが楽曲に躍動感を与えます。スライド・ギターがたおやかに揺らめく「Gel Kama Gel」では、タイスのギターがウェストコースト的な空気感を生み、終曲「Bir Nazar Eyeldim」ではシンセ・アルペジオとエルディンチの歌声が静かに溶け合い、深い余韻を残します。
一方で、彼らが継承するアナトリア民謡の核心は揺らぐことなく、「Nide Balari」の独特のフォーク・リズムや、広大なステップ地帯を思わせる音像には、伝統と現代性が共存するアルトゥン・ギュンの魅力がはっきりと刻まれています。
歌唱面のフォーカスが定まり、ヤスパーとタイスを中心としたバンドの室内楽的なまとまりが増した本作は、アルトゥン・ギュンの新たな成熟を示す重要作と言えるでしょう。エルタシュ作品への敬意と大胆な再構築が結実した『ガリプ』――今後の活動を占ううえでも見逃せない一枚です。
トラックリスト
1. Neredesin Sen
2. Gonul Dagi
3. Oldurme Beni
4. Nigde Baglar
5. Benim Yarim
6. Sucum Nedir
7. Gel Yanma Gel
8. Zuluf Dokulmus Yuze
9. Gel Kacma Gel
10. Bir Nazar Eyledim
ALTIN GUN / GARIP |
