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説明

2025年6月1日発売新譜
ルンバ・コンゴレーズの二大巨頭が奇跡の共演を果たした歴史的音源集

　1960〜70年代のコンゴ大衆音楽は、しばしば二大潮流──アフリカン・ジャズとO.K.ジャズ──に分類されます。本作は、それぞれの代表格であるジョセフ・カバセレ（通称グラン・カレ、193083）とフランコ・ルアンボ（193889）というふたりの巨匠を軸に、両バンドの主要メンバーたちが残した音源を公式に編纂した、初の決定盤コンピレーションです。
　アフリカン・ジャズの創設者カバセレは、1953年のバンド結成以降、録音技術やレコード流通の先駆者としても活躍し、独立期のコンゴにおいて音楽文化の基盤を築き上げました。彼が打ち立てた“フィエスタ”スタイルは、キューバ音楽のエッセンスとアフリカ的旋律を融合させた洗練されたサウンドで、若者文化と都市生活に新たな表現をもたらしました。一方のフランコは、O.K.ジャズのギタリスト兼リーダーとして卓越した即興性と重量感あるグルーヴを持ち味とし、より地に足のついた“オデンバ”スタイルを確立。現地語による語り口と庶民的な歌詞で圧倒的な共感を呼び、コンゴ音楽の大衆的魅力を体現した存在でした。
　本作に収められた音源は、1961〜62年に〈Surboum African Jazz〉レーベルに録音された初期セッションを中心に構成されており、ルンバ・コンゴレーズを軸にしながらも、チャチャチャ、ボレーロ、グァラーチャ、メレンゲ、さらにはキコンゴ語の民謡スタイルまでを網羅しています。加えて、カバセレ周辺の後年のグループ（African Teamなど）による貴重な録音も含まれ、ふたつの美学と音楽的ヴィジョンがひとつのアルバムで鮮やかに交錯します。
　コンパイルを手がけたのは、ヴィンテージ・コンゴ音楽の復刻を専門とするベルギーのレーベル〈Planet Ilunga〉。カバセレ家・フランコ家双方の正式な許諾を得て制作されており、ふたりの芸術的遺産に対する深い敬意が感じられる仕上がりです。音質面でも万全が期されており、ドイツの老舗Pallas社による重量盤プレスに加え、ベルギーの熟練エンジニア、ピーテル・ド・ワフテル（EQuuSスタジオ）がリマスタリングを担当。彼の手により、オリジナルの温かみや奥行きを損なうことなく、ヴィンテージ音源が生き生きと再現されています。
　さらに、英語・フランス語併記の全曲解説と歌詞を収録した16ページのLPサイズ・ブックレット付き。コンゴ音楽の源流を知るうえでも、ルンバ・ファン必携の歴史的作品です。

●日本語による説明をつけた帯を商品に添付して発送いたします。日本語解説は同封しておりません。予めご了承ください。



2025年6月1日発売
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