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説明

多文化の記憶を奏でる、若きピアニストの静かな旅！

　札幌生まれ、ドイツ育ち、ニュージーランドでも学んだ日独ピアニスト、レオン・ハットリによるデビュー・アルバム。自身の多文化的ルーツと〈アイデンティティ〉をテーマに据え、内省と発見の旅を音楽で描き出した作品です。影響源はレイジ・ラングやベン・ファン・ヘルダーらで、両者と同じステージを踏んだ経験をもつ彼は、現代的で透明感あるジャズを展開。アルバムには、ギタリストのエリオット・クヌーツの２曲を含む全７曲を収録し、ニコ・クレーファー（ベース）、ジモン・ブロイマー（ドラムズ）とのトリオにより、繊細な呼吸と広がりのあるアンサンブルを聴かせます。彫刻家イサム・ノグチに捧げた「Ken」や、日系アメリカ人アーティストたちを題材にした楽曲群は、東西の文化を行き来するハットリの感性を象徴。〈親しみと異質が交わる場所〉を音で表現した、若き才能による美しく詩的なジャズ作品です。

LEON HATTORI / HORIZONS