タミクレスト/シャトマ ~ サハラの姉妹たちへ(CD) すべてのイメージを表示 価格:3,080円(税込) [予約販売]: メーカー型番:INR-8126 メーカーURL:ライス(Glitterbeat Records) ツイート この商品について [問い合わせる] 説明 2026年10月4日発売新譜トゥアレグ社会の女性たちへ捧げた、タミクレスト渾身の重要作!砂漠のブルースにロックの力強さを重ね、激動の時代を刻んだ2013年作品が復活! マリ北部キダル周辺をルーツとするトゥアレグのバンド、タミクレスト(Tamikrest)。2006年、ティン=ザワテン周辺出身のウスマン・アグ・モサ(Ousmane Ag Mossa)とシェイク・アグ・ティグリア(Cheikh Ag Tiglia)らを中心に結成されました。ティナリウェンが切り開いたイシュマール・ギター音楽の精神を受け継ぎながら、ロック、レゲエ、ダブ、サイケデリックな感覚を積極的に取り込み、新世代ならではのサウンドを追求。2008年にはマリの〈砂漠のフェスティヴァル〉でDirtmusicと出会い、のちにGlitterbeat Recordsの共同設立者となるクリス・エックマンとの交流を深めます。2010年のデビュー作『Adagh』、翌年の『Toumastin』を経て、彼らがさらに大きな飛躍を遂げたのが、2013年発表の本作『シャトマ』です。 タイトルの「Chatma」はタマシェック語で「姉妹たち」を意味する言葉。本作は、長い歴史の中で家族や共同体を支えてきたトゥアレグの女性たちへの敬意を込めて制作されました。そこに描かれているのは単なる女性賛歌ではありません。混乱の中で家族を守り、亡命や離散によって引き裂かれた社会を支え続ける女性たちへの感謝と連帯が、作品全体を貫いています。 その背景には、2012年以降に激化したマリ北部の混乱がありました。トゥアレグ勢力による独立運動、イスラーム過激派の台頭、軍事介入などによって地域は深刻な危機に陥り、多くの人々が故郷を追われます。ウスマン自身も幼少期から亡命を経験し、故郷から切り離される感覚や共同体の喪失を身をもって知るひとりでした。そうした現実の中で作られた本作には、怒りや悲しみだけでなく、尊厳を失わず生きようとする強い意思が刻み込まれています。 収録曲には、表題にもつながる「姉妹の苦しみ」をはじめ、「魂を喜ばすものはもう何もない」「目標」「明日は明日の風が吹く」「人民に言う」「我々は人民」「悪」「人生」「思い出」など、当時の切迫した状況を映し出す楽曲が並びます。しかしその表現は直接的なスローガンに終始するものではなく、故郷への思い、喪失、孤独、希望といった個人的な感情とも深く結び付いています。 音楽面でも本作は大きな転機となりました。トゥアレグ音楽特有の反復するギター・フレーズと旋律感覚を核にしながら、乾いたエレクトリック・ギター、重くうねるベース、力強いドラム、女性コーラスを重ね、前2作以上にロック的でスケールの大きなサウンドを展開。催眠的な反復の中から徐々に熱を帯びていくアンサンブルと、ウスマンの静かで芯の強い歌声が、荒涼としたサハラの風景と当時の緊張感を鮮烈に浮かび上がらせます。 若き〈砂漠のブルース〉の継承者として登場したタミクレストが、自らの体験と時代の現実をより深く音楽へ刻み込み、独自の表現者へと踏み出した重要な一枚。2026年には約6年ぶりとなる新作『アシケル〜サハラをめぐる旅』(ライス INR-3561)を発表し、結成20年を経た現在も、故郷喪失や亡命、抵抗、そして“アスーフ”と呼ばれる郷愁を主題に歩み続けています。その現在地から振り返っても、『シャトマ』は彼らの方向性を決定づけた大きな節目だったと言えるでしょう。トゥアレグの誇り、女性たちへの敬意、故郷を失う痛み、そして未来への意志がひとつになった、タミクレスト屈指の傑作です。●日本語解説/帯付きトラックリスト1. Tisnant An Chatma2. Imanin Bas Zihoun3. Itous4. Achaka Achail Aynaian Daghchilan5. Djanegh Etoumast6. Assikal7. Toumast Anlet8. Takma9. Adounia tabarat10. Timtar2026年10月4日発売TAMIKREST / CHATMA