リリ・ボニッシュ/ユダヤ・アラブ音楽の至宝たち(LP) すべてのイメージを表示 価格:6,270円(税込) [予約販売]: メーカー型番:EMR-57002 メーカーURL:ライス(ELMIR) この商品について [問い合わせる] 説明 2024年5月19日発売新譜アラブ・アンダルース音楽を世界に知らしめた人気歌手の全盛期録音! ライス・レコードからは以前よりアルジェリアの音楽、特にアラブ・アンダルース音楽を多く紹介してきましたが、その多くは古い録音の物でした。ただ今回紹介するリリ・ボニッシュこそが初めてリアル・タイムで聴いたアラブ・アンダルース音楽だったという方も少なくなったかもしれません。 リリ・ボニッシュは1922年(1921年の説もあり)、アルジェリアの首都アルジェの旧市街であるカスバに生まれました。ユダヤ系の貧しい家庭の長男でしたが、父はマンドーラ(弦楽器)の名手で、その影響でリリもその楽器を幼少のころに手に取り、アラブ・アンダルース音楽を演奏するようになりました。そしてなんと10歳にして当時有名だった歌手の楽団に入り、マンドーラを弾くようになり、さらに15歳になると自らラジオ局に売り込み、みごとに採用。彼の声は毎週、ラジオの電波にのってアルジェリア全土に届けられることとなりました。その後第二次世界大戦に突入してゆくとアルジェリアに仏軍や米軍が駐在するようになり、そのことで彼らが好んだタンゴやマンボといった新たなダンス・リズムがアルジェリアに流入。リリはそれらを自身の音楽に取り入れて独自の音楽を展開します。戦後になるとそんな音楽を引っさげてパリに移り大きな人気を獲得。ただ70年代にはだんだんと彼のことは忘れられてゆきました。しかし90年代に入ると、熱心なリリのファンが彼を「再発見」。折しも時代はワールド・ミュージック・ブーム。そこで再び表舞台に立ったリリは来日も果たしましたが、2008年3月、87歳でこの世を去りました。 そんな彼が30代だった1958年にパリのDisques Douniaが所有するHarmarスタジオで残した録音10曲をオリジナル・マスターから収録したのがこのアルバムです。これらの音源は90年代にMLPレーベルのオウナーのミシェル・レヴィが買い取ったもので、それをミシェルが現在彼が主宰者のひとりとなっているELMIRレーベルの新作として公開する運びとなりました。ここで聴けるのはタンゴやシャンソン、ワルツ、ラテンといった音楽スタイルを、オーケストラやピアノの伴奏をバックにして聴かせる彼のオリジナルや伝承曲などです。当時らしい混沌としたサウンドの中にも、アラビックなテイストがタップリの節回しや楽器類が随所に登場し、彼の個性を強く輝かせます。もちろんオリジナル・マスターからの音源なので音質も素晴らしく、さらにしっかりと2024年らしいリマスタリングが施されています。 まさにユダヤ・アラブ音楽の至宝というべきリリの全盛期録音。アラブ・アンダルース音楽ファンなら必携の1枚です。 ●日本語解説/帯付きトラックリスト1. Alger Alger2. Bambino3. Rahet Ou M'Chat4. Tesfar El Achia5. Amir El Gheram (Pt 1)6. Ma Bine Eih7. Ouaine Douak Ya Taleb8. Ana El Owerka9. Guitarra10. Ana Fil Houb2024年5月19日発売LILI BONICHE / TRESORS DE LA CHANSON JUDEO-AFABE