2月28日(月) 今日も朝早く起きて原稿書き。お昼過ぎにやっと今月予定していた原稿のすべてを書き終えることができた。もう疲れて、肩がコリコリだ。 でも、休んではいられない。今日は2月の最終日。午後は銀行で支払いをしないといけないのでした。さらに事務所に戻って、明日の外国送金の準備も。それが終わったら、今度は自宅に戻って外国からのメールの返信。それらがすべて終わったら、もう9時を回っていた。朝6時から仕事をはじめているので、今日は15時間労働だ。 疲れてはいるものの、このままじゃ眠れない。寝る前に気を落ち着かせるために、アタウアルパ・ユパンキの晩年の録音を楽しんだ。ユパンキのレコードは、LP時代から目に付いたらだいたい買ってきたつもりだが、晩年のアルゼンチン録音のCD6枚くらいは、買っただけで聞いていないものが多かった。それらを聞いてみたら、これが実にシブくてすばらしいのにビックリ。初期のオデオン時代ももちろん好きだし、あの時代がユパンキの全盛期だという意見に異論はない。でも、ぼくくらいの年齢の人間が疲れた夜に心を落ち着けるために聞くには、枯れた味わいの晩年の録音のほうが効果があるようだ。このジンワリとくる味わい深さは、しばらく病みつきになりそう…。 ちなみにこの時代のユパンキは、なんと日本盤では出ていない。ひょっとしてライセンスしてライスで出してみてもいいかも…なんて、自宅で好きなCDを聞いていても、つい仕事に結び付けてしまう習慣がついてしまったのが情けない。 |
2月27日(日) 朝から夜まで、ひたすら仕事。ほとんどの時間を原稿書きに精を出した。趣味の時間もなく、余計なことを考える時間もない。これだけ仕事ばかりだと、日記に書くことも思い浮かびません。
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2月26日(土) 朝は税理士さんと事務所で打ち合わせ。昨年の決算資料について報告を受けた。ここで改めて確認できたのが、昨年の当社が大赤字だったこと。ぼく自身の年収よりも赤字のほうが多かったくらいだから、問題は深刻だ。もちろん赤字はぼく自身が補填しているわけで、ぼくは昨年、タダ働き以下だったことになる。こんな状態が今後も続いたら、サンビーニャは間違いなくつぶれるだろう。
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2月25日(金) 月末恒例の経理仕事。先日少し進めておいたのだが、帳簿整理が残ってしまったので、午後は事務所でひたすら数字との格闘。夕方7時にはなんとか整理がついた。原稿を書いたり、スタジオで仕事したりするより、ぼくにとってこの仕事が一番キツい。だから、終わるとホッとして、お酒を飲みたくなる。ただ飲み屋に行くお金はないので、自宅で飲むことに。でも、きっと疲れていたのだろう、焼酎のグレープフルーツ割りを3杯飲んだだけで、フラフラしてしまった。最近、安上がりになってきたなあ・・。
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2月24日(木) 今日はリスト作成日。風邪も治ったようなので、朝から事務所でリストのための原稿を書いた。ヨーロッパの会社もやっと本格的に動き出したようで、今週も注目作品が多い。今週のメインはアマリアと同世代かそれ以前の歌手たちの情緒溢れる歌声を集めた『いにしえのファド』(ライス CNR-3004)で、これは先にライスから出てご好評いただいている『ファド新世代』(ライス CNR-3003)の姉妹品だ。さらに英ワールド・ミュージック・ネットワークの<ラフ・ガイド・シリーズ>からは、セリア・クルースのアルバムも出ることが決まったようで、こちらも大きく取り上げた。 やっと本格的に動き出したと言えば、クリスマス〜お正月休暇とカーニヴァル休暇が続いたブラジルのレコード会社も、やっと今週あたりから正常に動き出したらしい。2ヶ月くらい、めぼしいリリースもなく会社がやってゆけるのだから、羨ましい限りだが、これからは少し頑張ってもらわないと。入荷が遅れている商品も、今週末くらいからはちゃんと入ってくる見込み。そろそろ注目新譜もいくつか登場するらしい。ファンの皆さんはお店のブラジル・コーナーにご注目ください。 |
2月23日(水) こうも休みなしで仕事していると、さすがに疲れがたまってくる。疲れがたまると風邪を引きやすくなるのは当然で、今日はまさにそんな感じだ。朝から寒気がするので、外出を避け、終日自宅で作業することに。月末が近づいてきたので、ちょうど経理関係の仕事がたまっている。風邪だと解説原稿は書けないけど、計算くらいはできる。まずはこちらを片付けることにした。 もうひとつの重要な仕事が、来月のブラジルでのレコーディングのための選曲作業だが、いまアタマを悩ませているのが、1920年代初頭のパリでどんな音楽が聞かれていたかということ。もちろん当時のレコーディングはいくつかCDになっているし(その多くが2枚組)、資料は少なくないが、そんな音楽の中から、コレというものを選び出すのが難しい。 なんてことを考えているのは、<ブラジル音楽の父>ピシンギーニャは20年頃にパリを訪れて長期滞在したのだが、そこで彼が何を見たのかということをずっと考えているからだ。このことは、ブラジルでもあまり知られていない。ピシンギーニャ自身も生前にこれについては多くは語っていなかったようで(きっと誰も尋ねなかったのだろう)、だとすると当時の音楽を聞きながら想像するしかないわけです。ピシンギーニャはこのパリ滞在の後に音楽性を大きく変えた。きっと何か刺激になることがあったに違いないのだが…。 ピシンギーニャの音楽は、ブラジル音楽を聞きはじめた直後から聞いているわけだから、もう30年くらい親しんでいることになる。残されたレコーディングもほぼすべて聞いてきたが、それでもわからないことが多いから困ったものだ。ぼくにとって、ブラジル音楽の中で一番手ごわい相手がピシンギーニャと言えるかもしれない。これからも彼については折に触れて考えてゆくことになるのだろう。 |
2月22日(火) 今日は解説2本を書く予定だったが、1本で打ち止め。ヨーロッパの新しい取引先とのメールのやり取りがあまりにややこしく、そちらで時間を取られてしまった。明日は1本の予定だったが、2本書かないといけないことに。果たしてできるのだろうか。 午後は荻窪のオーマガトキさんの事務所を訪れて、ヤヒロトモヒロくんにインタビュー。彼のはじめてのソロ・アルバムが4月末に発売されるのだが、その解説原稿を書くためだ。トモヒロくんから直々の依頼で、どうもぼくにしか書けない内容のようなので、断るわけにはゆかなかった。 会社をはじめて7年ちょっと。この間、ぼくは他社のアルバムのライナーノーツは一切書いていない。もちろん雑誌のCD評も全部お断りしている。そんなぼくが禁を破って、彼のソロ・アルバムの解説を書かせてもらうことにしたのは、それがトモヒロくんとぼくの共通の友人たちに捧げられたアルバムだからだ。その友人たち3人は、日本でブラジル音楽が盛り上がろうとしていた時代(80年代初頭)の仲間たちだが、いまではみんな故人。トモヒロくんは、初ソロ・アルバムを作るという話がきたとき、まず彼らのことを思い出し、ブラジル音楽のアルバムを作ろうと思ったのだそうだ。 日本のロックとかに詳しい方ならご存知のように、ヤヒロトモヒロくんはジャガタラのメンバーとしても活躍。ジャズやロックなどを中心にさまざまなセッションに参加している。ただ、もともと学生時代はブラジル音楽を演奏していて、プロとしての最初の仕事もブラジル音楽のバンドだったのだそうだ。ぼくはその時代からの知り合いだが、そんな当時の彼に、ブラジル音楽の専門家になんかなるより、もっと広い世界で演奏したほうがいいと勧めたのが、ぼくだったというから、ビックリしてしまった。彼によると80年代後半の話なのだそうだが、飲んだ席でのこと。ぼくは全然覚えていない。無責任な話だと思うが、でもそれは、トモヒロくんにそう勧めたというより、きっとぼく自身もそうすべきだと考えていた時期だったからじゃないかと思う。 ぼくもブラジル音楽について書くことから音楽評論家の仕事をはじめた人間だが、ある時期からブラジル音楽について書くのがイヤになり、他の音楽についてばかり書くようになった。毎年のように訪れていたブラジルにもしばらく行かなくなり、急にインドネシアでレコーディングをはじめたりしたのがあの頃だ。 ひとつの音楽の専門家になることがイヤだったのではない。それはそれですばらしいことだ。でも、ぼくにはそれが向かなかった。同じことばかりやっていては、思考回路が閉ざされてしまうタイプの人間だったのだと思う。きっと、トモヒロくんもぼくと同タイプの人間だと思ったから、そんなことを言ったのだろう。 ぼくがブラジル音楽のすばらしさを改めて感じるようになったのは、会社をはじめて復刻シリーズでカルメン・ミランダやシロ・モンテイロなどのアルバムを編集するようになってからだ。しばらく聞いていなかったブラジル音楽は、実に新鮮に感じられた。その間にいろいろな音楽を聞いてきたせいで、ますますブラジル音楽の良さがわかるようになった。そんなときにビクターさんからアルバム制作の話がきたので、ブラジルでのプロデュース活動を再開することになった。 いまのトモヒロくんは、きっとそんな気分でブラジル音楽をやっているのだと思う。初ソロ・アルバムということもあって、アルバムは本当に力が入った内容だ。これまで色々な音楽をやってきた彼ならではのリズム・アレンジが随所に楽しめるし、中にはワールド・クラスだと言いたくなるような曲もある。なによりも、ブラジル音楽のアルバムなのに、ブラジルの打楽器はほんの少し。アフリカなど、さまざまな国の打楽器がいっぱい使われているのが楽しい。楽しんで音楽をやっている感じがすごく伝わってくる1枚だ。 ただ、ちょっと心配なのが、締め切り。この週末には書き上げないといけないのだそうだが、その前に終わらせないといけない自社仕事が山積み。果たして執筆する時間が確保できるのだろうか。 |
2月21日(月) 今日も朝からひたすら原稿書き。ダブルムーンの旧作の解説3本を仕上げる。朝6時からはじめたのだが、終わったのは午後2時過ぎ。それからブラジルでのレコーディングの選曲作業を少し進めて、午後4時から打ち合わせで外出。帰宅したら午後10時。それからさらにメールのチェックと返信を済ませて、やっと12時に就寝。長い一日だった。 明日も朝から再び解説原稿書き。今月はあと何本書くことになるのだろうか。 |
2月20日(日) 朝からひたすら原稿書き。10時間以上もコンピュータに向かったせいで、目が痛くなった。ただ時間をかけたわりには調べることが多くてなかなかはかどらず、2本はなんとか書き上げたが、あとは全部中途半端な状態だ。残りは明日の朝早起きして、急ピッチで仕上げるようにしないと…。明日は神風が吹いてくれるといいのだが…。 今日は来月発売のライスのアルバムも決定しないといけない日。そこで仕事の合間にあれこれサンプル盤を聞き返して、いちおう2タイトルが候補にあがった。ただ、これで仕事が終わったわけではない。ぼくが勝手に良いと思っても、それだけでは出せるわけはなく、これから取引先とのネゴシエーションがはじまる。卸価格をできるだけ抑えないと、店頭価格が高くなって、お客さまに負担がかかってしまうし…。というわけで、夜には長文のメールを2本打って、明日の返事を待つことに。うまくいってくれるといいのだが…。 今日の夕食は牛肉の赤ワイン煮。一昨日から牛肉をワインに漬け込んでおいて、今日の夕方から煮込んでみた。コスト1000円ちょっとの割には、まあまあの出来だ。もう少し良い肉が手に入ったらもっと美味しくなったかもしれない。ともあれ、赤ワインが少し残ったので、ひとりで乾杯。調子に乗って、焼酎も少し。その間のBGMは来日が近づいたアルタンだ。さあ、明日は早起き。頑張るぞ。 |
2月19日(土) 朝早くに家具屋さんから電話があって、CDラックの残りの部品を今日持ってきてくれるのだとか。これでひと安心。なんとか部屋が片付けられると喜んだのだが、いざ取り付けてCDを入れはじめたら、とんでもなく時間がかかってしまい、半分くらいでタイムリミットになってしまった。というのも、前使っていたラックを返却したとき、CDの箱詰めは当社の社員が手伝ってくれたのだが、ちゃんと順番とおりに箱に入れてくれなかったせいで、イチから全部チェック。並べおさないといけなくなったからだ。しかし、問題はそれだけではなかった。さらに気がついたのが、そんな箱詰めの段階以前に、まったく違うジャンルのCDが同じところに入っていたり、ぼく自身のもともとの整理状態もかなり悪かったことが発覚したのでした。これじゃ、社員たちに文句を言えない。これを機会にちゃんと整理しないと。 棚にCDをつめる作業がタイムリミットになってしまったのは、今日と明日は原稿書きに集中しないといけなかったからだ。月曜日中に書き上げたい解説がなんと6本もある。とりあえず今日はそれぞれのアルバムをじっくり聞いて資料を整理したのだが、それでも夜遅くまでかかってしまった。果たして明日は原稿をどこまで書けるものか。 というわけで夕食は夜10時。昨日のうちに買っておいた鶏肉で簡単な鍋を作った。鍋にしたのは、なんとなく野菜をたくさん食べたい気分だったから。鶏肉より、ねぎや白菜、水菜などをたっぷり食べられて満足だった。キュウリとカブも美味しく漬かっていたし。最近は音楽のほうよりも、どうも料理だけが妙に充実している。 |
2月18日(金) 今日もサンプル盤があちこちから送られてきた。中でも驚かされたのが、アメリカのあるレーベルからの荷物。知らない会社から大量のサンプルが届くことはあまりないので、興味シンシンに箱を開けてみたら、なんとインドより東のアジア諸国の音楽ばっかりだったのでビックリしてしまった。インドネシアやベトナム、カンボジアなどのいまのポピュラー音楽を出している会社がアメリカにあるなんて、まったく予想外。当社が出しているような大スターのそれとは違うようだが、いちおうチェックしないといけないだろう。 ただ、サンプルを聞く前に、たまっている解説原稿が山ほどあるので、まずそれを書き上げないといけない。今日になって書くべき解説原稿が5タイトルも増えてしまったので、週末はこれらにかかりきりになりそうだ。 夜は久しぶりにおでんを作って食べること。今年の冬はずっと寒いけど、今日は特に寒い。これくらい寒いとうちのエアコンではなかなか温まらないので、せめて食べるものくらいは温かいものをと思った次第。これで熱燗でもあればもっと良かったのだが、日本酒なんか飲んだら明日は仕事にならないのでガマンガマン。 |
2月17日(木) やっぱり昨日のことでイライラしていたのだろう。夜2時頃に目が覚めていて、それからまったく眠れなくなってしまった。ものごとの整理がつかない状態で寝ると、よくこういうことが起きるのだ。 そんなことをいまさら考えてもまたイライラするだけだから、眠るのをあきらめて原稿書きの仕事をすることに。朝方にはトルコのダブルムーンから出ているババズーラの2枚めの解説を書き上げ、今日のリストのための原稿も終わらせる。さらに、久しぶりにミュージック・マガジン社から依頼された仕事もあったので、それも朝のうちにアイディアをまとめる。こうして仕事がはかどったのはいいが、朝8時頃にはすっかり疲れてしまって、急に眠たくなってきた。仕方ないから2時間だけ寝て、10時に仕事を再開。 午後は会社に行って事務処理を少し。知らない間にサンプル盤もたくさん届いていたので、それらも少しチェック。どこの国も、めぼしい新作が登場するのは2月に入ってから。だから今回入ってきたものの中に面白いものがあるかもしれない。まとめて聞けるのは週末あたり。ちょっと楽しみだ。 最近、独トリコントから出た『STRANDED IN THE USA』というアルバムをよく聞いている。アメリカに移民した人たちの音楽をひとまとめにしたもので、さすがトリコントと言いたいユニークな企画の復刻盤だ。そしてなにより、これまでドイツ語解説しか載っていないアルバムがほとんどだったトリコントが、英文解説も載せてくれているのに嬉しくなってしまった。内容が内容なのでアメリカでも売れると思ったのかもしれないが、今後もぜひ続けて欲しい。ぼくはトリコントの復刻アルバムをいくつか愛聴してきたのだが、いつもせっかくの解説を読めなくて、困っていたのです。 |
2月16日(水) 解説原稿書きに忙殺されて、他の仕事にまったく手がつけられない日々が1週間も続いた。まだ書かないといけない原稿は多いのだが、今日はそちらを休んで、この先のプロジェクトの準備をはじめることに。なにしろ3月はブラジルでレコーディングをする予定なのに、その選曲作業がまだ途中。さらに旅行前には、3月中にリリースされるすべてのアルバムの準備を終わらせていないといけないし、4月のリリースの準備もしておかないといけない。しかもその中には自社制作のアルバムもある予定なので、本当に大忙しなのだ。 今日はまずブラジルのレコーディングの準備。選曲はほとんど大詰めなのだが、後の3〜4曲がどうしても決まらず、悩んでしまった。今回のプロジェクトで一番大事な部分だからなおさらだ。結局、曲を探すためにCDをあれこれ聞きまくることになったわけだが、それでも確定にはいたらず。週末にでも、また続きを考えないといけない。 そんな忙しい仕事の最中にCD棚が届いたから、今日はもうヒッチャカメッチャカだ。以前使っていたCDラックは、レンタル元(というか、その支払い先)といろいろ問題があったので、面倒だから返してしまったのだが、そこに入っていたCDをまた別の棚に入れるという作業も、やってみるとすごく手間がかかる。しかも今日届いた棚は、部品が足りなかったことが後で判明して、残りは土曜日にならないと持ってこれないのだとか…。せっかく朝から場所を確保して準備しておいたのに、結局今日はラックに収められなかった。もうイライラの極致だ そんなわけで、夕方あたりにはもうヤケクソ気味。結局、CDは全部ほったらかして、気分転換に明日解説を書くアルバムを聞きながら料理を作ることにした。以前だったらどこかでヤケ酒でも飲んでたところだが、そんなバカをしないくらいには大人になったということか。結局、晩御飯と明日のお弁当まで作って、ちょっとだけ気分がおさまった。 |
2月15日(火) 体調は相変わらずイマイチだが、そんなことは言っていられない。朝早くから夕方まで、ひたすら原稿書き。とりあえず今日までに書かないといけない原稿だけは仕上げることができた。まだまだ書くべき原稿は山ほどあるけど、とりあえずひと安心。 夕方から打ち合わせで新宿に。体調が思わしくない中での外出は避けたかったが、どうしても日程をずらせない話だったので仕方がない。ただ不思議なもので、食事中にちょっとだけビールを飲んだら、急に気分が楽になってきた。そうか、アルコール消毒という手があったのかと、思い出した次第。きっと体調が戻りつつあるということだろうけど。 帰宅後、しばらく未整理だったSPを数枚きれいに掃除して袋に入れる。もちろん1枚1枚プレイヤーにかけて音を確かめながらの作業だ。ぼくが一番落ち着いた気分になれるのが新しく入手したSPの掃除で、こんな作業をしていたら、またSPを集めたくなってきた。久しぶりにSP棚を見たら、いま手元にあるのは500枚ほど。母親の家にあと300枚くらいはあるはずだが、いずれにしても会社をはじめてから7年、ずいぶん収集のペースが落ちてしまった。かつてはブラジルやインドネシアに旅行するたびに50枚くらいずつ増えていたのだが…。時間に余裕ができたら新しいSP棚を作りって、もう一度収集をスタートさせられる状態に戻すことにしよう。 |
2月14日(月) 昨日に続いて体調が最悪。それでも薬を飲みながら、少し解説原稿の執筆を進めた。ただ、薬を飲むとすぐに眠くなってしまうので、仕事がなかなかはかどらない。困ったものだ。 長年の友人であるパーカショニストのヤヒロトモヒロくんが久しぶりにメールをくれた。彼がはじめてのソロ・アルバムを作ったことは以前に聞いていたが、その発売日が4月に決定したらしい。とても嬉しいニュースだ。 |
2月13日(日)
昨晩からちょっと寒気がしていたのだが、どうも風邪を引いてしまったようだ。疲れていたのかもしれない。やらないといけないことはたくさんあるのだが、この状態では仕事が進まない。思い切って休んで、一日寝て過ごすことに。 |
2月12日(土)
昨日に続いて今日も良い天気。少しは外出したい気分だが、仕事が終わらないことにはそうもゆかない。今日もひたすら自宅で解説原稿書きのための調べもの。
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2月11日(金)
朝早くから自宅作業。来週発売のアイテムの解説原稿書きの準備に追われた一日だった。さすがに夕方には疲れたので、早めに仕事をやめて、買っておいたワインを開けてリラックス。でも、あまりゆっくり飲んでるわけにもゆかない。明日もまた早起きだ。
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2月10日(木)
今日も朝から原稿書き。今週は金曜日が祭日なので、今日書いているのは来週発売のアイテムだが、それがたくさんあるので今日あたりから頑張らないと終わらない。3連休もすべて自宅作業で終わりそうだ。
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2月9日(水)
今日も朝早く起きて<ラフ・ガイド>3本の解説を執筆。午後早い時間に3本ともなんとか脱稿した。それから会社でリスト原稿を1本だけ執筆。カーニヴァルをやっているブラジルからはまだ情報が入らないので、それのみ明日回しになったが、リストもこれでだいたい完成だ。しかし、今週は金曜日が祭日で1日少ないので、どうしても慌しいスケジュールになる。 今週のメインは中米に残された珍しいアフロ系音楽のアルバム。ベリーゼ、グァテマーラ、オンドゥーラスなどのカリブ海沿岸に住むガリフーナという言語(アフリカとカリブ先住民の言語が混じりあった言語らしい)を話す人々の新しい音楽を収録した『パランダ』(ライス EAR-569)というアルバムがそれだ。ベリーゼを拠点とするストーントゥリーという会社の配給権をいただいたので、その第1弾として発売することにした。ラテン音楽はずいぶん幅広く聞いてきたつもりだが、それでもまだ知らない音楽があったことにビックリ。しかもかなり面白い音楽であることにまた驚かされた。ラテン音楽ファンのみならず、アフリカ音楽ファンにも楽しめそうな内容だ。3月初旬発売予定なので、ぜひお聞き願いたい。 昨年のウォーメックス以後、売込みが殺到。しかも面白そうなものもたくさんあって、早く紹介したいのだが、これ以上リリース点数を増やしても当社ではまかないきれないのがいまの悩みだ。とりあえずは自分のペースを崩さす、ゆっくりじっくりやってゆくしかないだろう。今後もサンビーニャは面白いアルバムを出してゆきますので、お楽しみに。 夜はサッカーのワールド・カップ予選。北朝鮮との試合を楽しんだ。予想通り、北朝鮮はこの試合に焦点を合わせて調整してきたようで、すばらしい出来だ。しかも実力的には大きく上を行く日本に対して、守るのではなく、逆に攻撃こそ最大の防御と言わんばかりにカウンターを仕掛けまくる、驚くほど勇気溢れるサッカーだ。結果は日本が勝ったけど、北朝鮮チームの好感度はこれで思い切りアップ。この調子でゆけばイランやバーレーンに対しても勝機があるかもしれない。 |
2月8日(火) 朝から晩まで自宅に閉じこもって解説原稿を書く。仕事に集中していたら、昼食を取るのも忘れてしまった。だいたいこうも身体を動かさないと、お腹も減らない。こういう生活をずっと続けたら、きっと身体に悪いに違いない。 ブラジルの取り引き先からメールで、今週はカーニヴァルだから新作の情報が一日遅れるという知らせが届く。そうか、今日がカーニヴァルの最終日だったんだ。ぼくが最後にリオのカーニヴァルを見たのは、もう20年近く前。以来、観光客の多いシーズンにブラジルに行ったことがない。でも、あのときに肌で感じた熱狂は、たまに懐かしくなる。今年は久保田麻琴さんがレシーフェのカーニヴァルに行っているらしいし、ぼくも来年あたりには、久しぶりに行ってみようか。もしも来年まで覚えていたらの話だが。 |
2月7日(月) 最近<ラフ・ガイド>シリーズがどんどん面白くなっている。最新リリースのサンプル盤で届いたのを少し聞かせてもらったのだが、今回の3枚もなかなかの面白さだ。 <ラフ・ガイド>はもともと世界各地の音楽を幅広く紹介するビギナー向けのシリーズだったが、当初はある特定の地域の雑多な音楽をただ紹介しただけという感じの、ちょっとお勉強っぽい内容のものが多かった。それが最近になって、地域ではなく、ジャンル、あるいは時代を区切ったものが増えてきた。今回登場するのは<ダブ>と<ブーガルー>と<アイリッシュ・ミュージック>。<ダブ>と<ブーガルー>はもちろん古い時代の音源ばかりだ。でも、ともに当時の重要人物をきっちり収録して、中身の濃い内容になっている。ある地域の知られざる音楽を幅広く紹介するよりも、このほうが焦点がブレないので、良い編集盤が作りやすくなった感じだ。CD1枚で紹介できる情報量はちょうどこれくらいだということなのだろう。 ただ、困ったのはその3枚の解説をいきなり全部書かないといけなくなってしまったこと。しかも早急に。<ブーガルー>はぼくも聞いてきた音楽だけど、他のふたつはあまり詳しくない。そういう音楽の場合こそ、得意な分野以上に自分に引き寄せて書かないといけないから大変だ。以前はこういうこともよくやっていた(ぼくはロックのアルバム解説も書いたことがある)けど、今回は久しぶりだから、どうなることやら。今晩からさっそく頑張らないといけない。 |
2月6日(日) 最近は毎月最初の1週間で翌月のライスのリリース日程を決定することにしている。すぐに決まるときもあれば、迷う月もある。自社制作ものについては日程が簡単に出るのだが、他の会社の製品をディストリビュートする場合は、せっかく決めても途中で日程が変わったりして、なかなか思った通りにゆかない。だから、日程が変わりそうなタイトルがあった場合は、それに代わるものも考えておかないといけなくなる。今日はそんなことを考えながら、サンプルをとっかえひっかえ聞き返して、やっと3月の予定を立てることができた。 今日みたいにサンプルをたくさん聞いた日は、CDなんてもう聞く気がしないものだが、今日はなぜか新しいものが聞きたくなって夕方からCDショップに。日本の同業各社の最近のリリースチェックしてみた。どれが面白かったとかいうことは書けないが、全体的に今年は最初からけっこう面白そうな作品が出ているように感じた。2月にも有力新譜があるようだし、少なくともワールドに関しては昨年の初旬よりもずっと良い感じだ。 当社もこれからミスター・ボンゴの『ブラジリアン・ビーツ 6』やアンドリュー・クロンショウなども出るし、来月にはさらに強力な自社制作ものも2種類用意されている。例年ワールド・コーナーは5月くらいまでスローペースなものだが、そんな悠長なことを言ってられないのがいまの洋楽状況なのだろう。みんな危機感を持って仕事をしているということだ。 |
2月5日(土)
朝からスタジオで昌くんと一緒にマスタリング作業。来月発売される中村とうようさん選曲のアルバムのマスタリングがいまいち上手くゆかなかったので、今日はそのやり直しだ。前回は昌くんに任せていたのだが、今回はぼくもスタジオにつきあって、なんとか思うような音になってきた。この調子でゆけば、来週くらいには工場に納められそうだ。 夕方になって、先週に続いて新しいCD棚が到着。先週はヨーロッパからアラブにかけてのCDを整理したのだが、今日はアメリカから中米あたりをまとめてみた。この分野はLP時代から聞いているので、CDはあまり持っていないと思っていたら、とんでもない話。ロックやジャズなどはずいぶんCDで買いなおしていたことに気がついた。ザ・バンドやライ・クーダーなど、好きなアーティストはLPもCDも持っている。反対にCD時代になってから出たアルバムはあまり買ってなくて、サンプルでもらったアルバム(その多くは2度と聞きそうもないので今回処分したが)ばかりが目立ってしまうのがさびしい。ワールドに忙しくて、最近の10年はアメリカやイギリスの音楽をあまり聞いていなかったようだ。 ジャズのCDを久しぶりに整理していたら急にチャーリー・パーカーを聞きたくなって、数枚をかけてみた。久しぶりにワインを買い込んでいたので、チャーリー・パーカーをBGMにワインという、ファンの方には怒られそうなことをはじめた次第。でも、ひとりゆっくりグラスを傾けながら聞くジャズというのも、たまには悪くない。 |
2月4日(金) 昨日に続いて来月発売予定のアルバムのための調べもの。ただ、どうも疲れが抜けていないようで、仕事がはかどらない。午後にはサンプルをまとめて聞きなおしたりしたのだが、こちらも音がちゃんと耳に入ってこない感じ。できたら2〜3日ゆっくりしたいのだが、まだ来月のリリース予定がしっかり決まっていないので、それが出来るまでは休めそうもない。 昨年までは金曜日とか土曜日にはひとりで近くの居酒屋さんで飲んだりしていたのだが、今年になってからまだ一度も行っていない。食事はほとんど自宅で自炊。外食は人と会うときだけ、というパターンが出来上がってしまった。近くのお惣菜屋さんが店を閉めてしまったのが原因だが、きっと寒いせいで外出すること自体がおっくうになっているのだろう。 その分、自宅で音楽を聞く時間は増えている。今日も自宅で夕食を取ったのだが、BGMはなぜかボブ・ディラン。昨年出た64年のライヴを聞いていたら、それ以前のアルバムも聞きたくなって、ファーストから3枚めまで続けてかけてみた。仕事で聞くサンプルとは違って、好きで聞く音楽はちゃんと耳に入ってくるから不思議だ。 ぼくがこういう音楽を一生懸命聞いたのはもう20年以上前だが、その後たくさんの音楽に出会ってから聞き直してみると、ディランの音楽もいろいろな意味でまったく違う音楽に聞こえる。どう違って聞こえたかは上手く言葉で表現できないが、早く言えばぼくはもうディランをフォークとかロックとかいうカテゴリーで聞いていないということだろう。具体的なことはそのうち何かの解説原稿で書くことになるかも。突然誰かとディランとの比較なんて話が出てくるかもしれないので、お楽しみに。 |
2月3日(木) 二日続いて遅い帰宅が続いたので、さすがに今朝は少し疲れが残っている。いつもは早寝早起きのぼくが今日は8時過ぎの起床なのだから、タイヘンな寝坊だ。こういうときはなかなか仕事が進まない。 そうは言いながらも今日はリスト作成日。最近ぼくはあまりリスト作成に関わらず、アイテムだけ決めて後は出来るだけ社員たちにやってもらうようにしているので、以前ほど忙しく感じなくなったが、その分、先のリリースをどんどん決めてゆかないといけない。メールのやり取りで、狙っていたアイテムのいくつかを日本リリースできることになりそうだが、これらが確定するまでは落ち着かない日々が続きそうだ。 午後は帰宅して来月発売される自社制作盤の準備。来週あたりにはミックスと解説執筆をしないといけないので、そろそろ本腰を入れる時期にきた。調べないといけないことは多いが、それも週末あたりにはなんとか終わりそうだ。 週末には新しいCDラックがもうひとつ届くので、CDの整理もしないと。CDラックは来週も二つ運んでもらう予定で、CDに関してはこれでなんとか収まりがつきそう(捨てるCDはかなり出そうだが)。次は本棚を整理して、やはり用のないものを処分しながら、必要な本をすぐに取り出せるようにしないといけない。そして最後がLPとSP。これが最大の難関だ。全部終わるのは4月か5月あたりになってしまうかも。 |
2月2日(水)
今月最初の出荷日。ちょうどブラジル盤が入ってきたので、今週もそこそこの数を出すことができそうだ。相変わらずティナリウェンのバック注文が多いのも嬉しい。この人気アイテム、まだまだ売れ行きは止まりません。 午後は役所関係の仕事や打ち合わせ。そして夕方にもタワーレコードの小樋山さんと篠原さんとの月例打ち合わせ会が続く。ここでもティナリウェンのことが話題になった。いわゆる売れ線のイイカゲンなCDを別にすると、昨年もっとも売れたワールド・ミュージックのCDがティナリウェンなのだそうだ。これは嬉しい話。 しかし、それを上回るのが韓国ブームだ。大型店よりも、むしろ地方のお店とかで韓国関係のCDはたくさん売れているのだそうだ。実は昨年末、CDショップの韓国コーナーの大きさに驚いて、こんなときだからこそ韓国の本当に面白い音楽を出そうと思ったこともあった。でも、それがナンなのか、いまだに答えが出ていない。ぼくの家のCDの韓国ものなんて微々たるものだし、15年前くらいにはLPを買いにソウルに行ったこともあったが、そのときに買ったものなんていま出して売れるのかどうか…。せっかくの良い機会だがら逃したくないのだが…。何か良いアイディアがあったら教えてもらいたい気分です。 |
2月1日(火) 今日から2月。今年ももう1ヶ月過ぎてしまった。一月は忙しく過ごしたが、3月にレコーディングで外国に行く予定もあるので、そのしわ寄せで2月もまた忙しくなりそうだ。 毎月1日は海外への送金日。最近は取り引き先が増えたので、この作業もけっこうバカにならない。今日は14件送金。この送金書類を書いたり手続きしたりするだけで、午後2時まで費やしてしまった。そしてその後は決算書類の整理と、昨年度の伝票の整理。今日はこんな仕事ばっかりだ。でも、やっと決算関係の仕事から解放されたので、なんとなく嬉しい気分。これで数字とニラメッコの日々はとりあえずおしまいだ。 夜はプロマックスの早川さんと打ち合わせ。あるバンドの来日公演が実現するかどうか、いよいよ大詰めになってきた。 |