ブラジル音楽のベーシック・アイテム! MPBの重鎮の全盛期録音
先にリリースしたミルトン・ナシメントの『ビトゥーカ〜ザ・ディフィニティヴ・コレクション』(ライス
WRR-5258)が好評なイギリスのラス・レコードによるブラジル音楽編集盤シリーズ“ザ・ディフィニティヴ・コレクション”の最新作がこちら。カエターノとともにMPBのシーンでいまもなお絶大な影響力を誇るシコ・ブアルキの全盛期録音をまとめた2枚組です。
1944年にリオの特権階級の家に生まれたシコ。その父セルジオは有名な歴史家/社会学者、さらにおじのアウレリオはその名前が辞書の名称にもなっている著名な辞書編集者として知られています。また彼の姉はジョアン・ジルベルトの元妻のミウーシャ、そして妹はサンバ歌手のクリスチーナ。まさに文化と音楽に溢れた家系ということになります。
そんな彼が音楽家としてデビューしたのが1964年で、ブラジル音楽の新しい時代を象徴する歌手/作曲家としてたくさんの曲を発表して人気を獲得してゆきます。ただ68年にシコは反政府的な活動者と見なされて逮捕され、翌年にはイタリアに亡命。そして70年にブラジルへ帰国した彼は、独裁政権へのプロテスト・ソングを手掛けるなどし、当時大きな注目を浴びました。
そんな時代から1984年まで14年間在籍していたフィリップス(現ユニヴァーサル)時代に残した音源を40曲集めた2枚組コンピレイションがこちら。これは以前にラスから発売していた『フェイヴァリッツ
1970−1984』(サンビーニャ TS-5256)のアップデート版とも言えるモノですが、曲数は倍以上に増え、さらにお値段は据え置きという、とてもお得な仕様になりました。
意外にもシコのベスト盤は現在ほとんど流通していないだけに、この作品は特にブラジル音楽初心者にはとても貴重なアイテムとなるはず。
トラックリスト
DISC ONE
1. Valsinha
2. Desalento
3. Essa Moca Ta Diferente
4. Gente Humilde
5. Construcao
6. Minha Historia
7. Cotidiano
8. Barbara
9. Fado Tropical
10. Tatuagem
11. Meu Caro Amigo
12. O Cio da Terra
13. O Que Sera (A Flor da Terra)
14. Olhos Nos Olhos
15. Corrente
16. Mulheres de Atenas
17. Passaredo
18. Vai Trabalhar Vagabundo
19. Calice
20. Homenagem Ao Malandro
DISC TWO
1. Apesar De Voce
2. Pelas Tabelas
3. Samba Do Grande Amor
4. Vai Passar
5. Ate O Fim
6. Eu Ti Amo
7. Joao E Maria
8. Mil Perdoes
9. Nao Sonho Mais
10. Pivete
11. Sem Compromisso
12. Trocando Em Miudos
13. Deixe a Menina
14. Fantasia
15. O Meu Guri
16. Samba Pra Vinicius
17. Acorda, Amor
18. Geni E O Zepelim
19. Festa Imodesta
20. Com Acucar E Com Afeto