今年の東京JAZZ2008に出演決定! 来日記念盤!!
すでに年中行事となった東京JAZZ。今年は8月29〜31日に東京国際フォーラムで開催される予定です。もちろんはジャズの大物たちが集まるイヴェントですが、今回はジャズ以外の音楽家も招かれることになり、そこで選ばれた一つがこちらのコラ/パーカッション奏者セク・ケイタとそのグループでした。
セク・ケイタは1978年にセネガルで生まれた若手音楽家。“ケイタ”という姓から想像できるように、かつて繁栄を極めた古代マリ帝国の王スンジャータ・ケイタの末裔だということなので、あのサリフ・ケイタとも遠い親戚にあたることになります。もともと音楽的才能に恵まれたセクでしたが、そんな高貴な家の出身だけに本来コラの演奏を行うグリオ(世襲制の芸能集団)になることは許されなかったそうです。でもそんな障害を乗り越えて96年頃から海外で音楽活動を開始。2000年にはソロ・デビューを果たし、さらに2002年にはジャリクンダ・シソコというグループに参加して『グリオの家』(ライス
JLR-435)というアルバムを発表して話題になりました。そして現在ではコラのマスターの一人として高く評価されています。
そんな彼が世界の音楽仲間たちと共に組んだ新しいグループが、この“セク・ケイタ SKQ”(セク・ケイタ・クィンテットの略)でした。なんとメンバーはセネガルのほかガンビア、イタリア、エジプトと、異なる国籍を持っているという多国籍バンド。またグリオの家系に生まれたという女性ヴォーカルのビンタ・スソはジャリクンダ・シソコの頃からセクと活動を共にしてきました。その他も様々なシーンで活躍してきた腕利きたちばかりです。
そんな彼らがここで演奏するのは、西アフリカの伝統音楽をベースにしながらも、様々な音楽の要素が加わったアクースティック・ミクスチャー・ミュージック。西洋音楽的なハーモニー理論を駆使し、ポップで彩り溢れるサウンドを繰り広げる一方、アフリカ音楽特有のシンコペートしてゆくリズムのグルーヴも同時に感じさせる点が最大の特徴。派手な音の楽器こそ登場しませんが、コラ、ベース、ヴァイオリン、パーカッションだけというシンプルな編成ながら、高い音楽性を感じさせてくれるのが彼らのセールス・ポイントといえるでしょう。
来日公演に向けて是非彼らの独創的なアフリカ音楽を予習しておきましょう!