ア−ティスト

ドベ・ニャオレ

タイトル
ナ・アフリキ
オ−ダ−番号
CBR-374
定価(税込
2,415円
         

力強くもたおやかなアフロ・ポップの未来像


 この夏も各地で音楽フェスティヴァルが開催されていますが、毎年富山で開かれている「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」(8/22〜8/24)というイヴェントに今年参加が決まったのが、こちらのドベ・ニャオレ。なんとアビブ・コワテやイダン・レイチェル、ルカ&ジ・エイプリール・フィッシーズといったビッグ・アーティストを有するアメリカ・クンバンチャ・レーベルからアルバムを出しているアフリカ人女性歌手です。今回はその来日を記念して、急遽ライス盤として彼女の最新作を発売することにしました。
 ドベ・ニャオレはコート・ジボワール(象牙海岸)出身の26歳。父ボニ・ニャオレも現地で有名な音楽家で、アビジャン近郊にある<キ・ユイ村>で仲間たちと音楽中心の共同生活を送っていました。この村にはアフリカ各国からたくさんの難民たち(特に芸術系の人たち)が集まり、パン=アフリカ的な文化を創り出そうという機運が高まった村として知られています。父もそこでセネガル、ギネア、マリ、ベニン、コンゴ、南アといった国々の音楽を取り入れた新しいアフリカ音楽を作り出していたそうで、そんな頃に生まれたのが彼女だったわけです。
 そんな彼女ですから、父や<キ・ユイ村>の音楽仲間たちの思想を受け継ぎ、様々な言語やスタイルと取り入れたパン=アフリカ的な音楽性が感じられます。ドベのCDデビューは2003年、その後2006年にはマリのアビブ・コワテや南アのヴシ・マハラセラといった有名音楽家らとともに「アクースティック・アフリカ」というプロジェクトを結成し欧州や北米をツアー。そして高まる人気の中リリースしたのが、2007年発表の本作ということになります。
 本作の魅力も、やはり彼女が作るパン=アフリカ的なテイストを持つ楽曲たち。リリックにはコート・ジボワールの現地語のほか、セネガルのウォロフ語、マリのマリンケ語、コンゴのリンガラ語、さらにはアラビア語まで交えるなど、実に多彩な言語を使用してメッセージを発信しています。サウンドも西アフリカの伝統楽器を取り入れたアクースティックなバンド・スタイルが中心で、ソフィスティケイトされた現在進行形のアフロ・ポップを楽しむことができます。歌う彼女も明るくて健康的なヴォーカル・スタイルを全編で披露、嫌みのないポップな歌声を楽しませます。
 まさに暑い夏にピッタリ! 掛け値なしにハッピーでコンテンポラリーなアフロ=ポップがお楽しみいただけます。

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