6月30日(水) 一月で一番忙しいのが末日。いつも支払いなど、モロモロの経理仕事で、一日が終わってしまうのだが、今日もそうだった。外国送金の手続きのために行った銀行が、思ったほど込んでいなかったのはラッキーだったけど、今月も出費が多いし、計算しているとアタマが痛くなります。 事務所のほうも今日は大忙しで、出荷に追われる一日。しかもこんな日にブラジル盤が入ってきたりするものだから、タイヘンそうだった。ルシアーナ・メロの新作などに混じってひときわ目を惹いたのがシコ・ブアルキの60歳記念ボックス。値段が高いだけあって、見た目も実に立派そうだった。でも、日本でいったい何人が手にすることか? 夜はちょっと仕事が早く終わったので、リラックス・タイムにユッスー・ンドゥールのパリ公演のDVDを久しぶりに見た。昨年のベルシーでのライヴで、お客さんのほとんどはセネガル人。それだけに、盛り上がりぶりは何度見てもすさまじい。ユッスーの表情も、これまでどの公演で見たユッスーとも違っている。テンションは高いんだけど、同時にすごく落ち着いた表情だ。たまに見せるお茶目な表情なんて、日本公演では見たことがないし、きっと同胞以外には絶対に見せない顔なんじゃないだろうか。 もう今年のベルシー公演は5月に終わってしまったはず。もし今度機会があったら、いつかパリで見てみたいと思う。 |
6月29日(火) 朝7時から夕方5時までひたすら解説原稿書き。自宅で仕事をするのはイヤだったけど、ここのところ毎日続いているせいか、だんだん慣れてきてしまった。今日は解説原稿を4本完成。 さらに夕方に事務所に行って、明日の支払いの準備。早いもので、今年ももう半分が終わってしまうんですね。 昨日の日記で書いたスアド・マシのDVDについて、さっそくお問い合わせをいただいた。書き忘れたけど、このDVDはフランスで発売された特別アルバム(CD+DVDの限定2000セット)のために作られた作品で、本来は売り物。でもインターナショナル・マーケット向けには特別アルバムを出さないので、プロモーション用になってしまったようだ。2枚目のアルバムを作るときのスタジオ作業や、オランピア劇場での公演など、けっこう見どころ満載。ファンなら楽しめそうな内容です。 |
6月28日(月) 今日はインドネシア盤の入荷日。最近は月に一度の入荷くらいだが、またまた面白いものが入ってきたみたいだ。今回の入荷の目玉は、なんといってもいまのポップ・インドネシアの女王様クリス・ダヤンティの久しぶりの新作アルバム。内容はまだ聞いていないけど、ジャケットに映る彼女はすっかりイメチェンして別人のようだし、音のほうもすっかり変わっていそうな雰囲気。聞くのが楽しみだ。 明日はトルコ盤が入ってくる予定。こちらもどんなアルバムが入荷するのか、いまから楽しみ。トルコの場合、取引先が出たばかりの新譜のサンプルを勝手に送りつけてくることが多いので、ぼくらも荷物が着いて開封してみるまでわからないのです。 ところで、お知らせがひとつ。英ラスからアルジェリアの若手歌姫スアド・マシのプロモーション用DVDが送られてきたのだが、これがなかなかの内容で、ファンならけっこう楽しめそうだ。ただ、なんと非売品。売るわけにはゆかないから困ってしまった。かといって、捨ててしまうのももったいない。欲しい人がいたら、進呈しようと思っているのだが、送料の問題もあるので、タダであげるわけにはゆかない…。 そこで考えたのが、当社の商品をなにかご注文していただければ、それと一緒にお送りするというアイディアなんだけど、いかがでしょうか?DVDが欲しいだけのに、無理して余計なものまで買わせてしまうのは申し訳ないけど、でもサンビーニャのカタログは膨大だから、よく探せば何かひとつくらいは聞いてもいいなと思えるものがあるに違いない。カタログをじっくり眺めて、ご注文いただければ幸いです。 DVDは先着10名様限り。ご注文の時には、必ず<スアド・マシのDVD希望>とお知らせください。 |
6月27日(日) 朝7時からひたすら解説原稿の執筆。食事する以外は休むことなく、午後6時までひたすら書き続けた。 |
6月26日(土) 朝6時に起きて、すぐに出勤。昨日の続きで、帳簿の整理をやった。そして10時から税理士さんと打ち合わせ。いろいろ確認することもあったけど、やっぱり一番大きいのは、来月には税金の支払いがあること。これでお金のやりくりがますますタイヘンだということが、この日わかった。今月末もぼくにはいくらも給料が出そうにない。個人的な飲み会はしばらく無理のようだ。 ここのところ土曜日が休みになるパターンが多い。今日は朝から午後2時までは仕事だったけど、午後遅い時間からはリラックス・タイムが取れた。3時からJリーグの試合もバッチリ。横浜が3シーズン連続の優勝で終わったのだけど、岡田監督のけっして慌てないどっしり采配には驚かされた。なにしろ奥も久保も、使ったのは後半から。でも奥に関しては、それが大当たりだった。 思い出してみれば、この人は最初の監督経験が日本代表のそれという、異色のキャリアの持ち主だ(加茂監督がクビになって、ヘッドコーチだった岡田さんが暫定的に監督になった)。でも、そのままワールド・カップにも行ったし、その後Jリーグの監督をやるようになってから、札幌、そして横浜と、着実に成績をあげている。まさにウソから出たマコトという感じだ。ひょっとしてこの人、将来は本当に実力で日本代表の監督の座をゲットすることになるのかもしれない。そんなことを感じさせるほどの名采配だった。 夕方からは、ビクターの佐藤さんが送ってくださった新録ボサ・アルバム2枚を試聴。カロル・サボイア(ビクター表記ではキャロル・サボヤ)の新作と、『ボサノバの娘たち』というアルバムで、両方ともDVDがついているから、そっちだけ先に見てしまった。ともに日本人のプロデューサーによる制作だが、こういうアルバムを聞くと、ぼくも久しぶりに本格的なプロデューサー仕事をしたくなってくる。会社があると、なかなか時間が取れないのがツラい。 |
6月25日(金) 金曜日はいつも通りの雑用の日。しかも明日は税理士さんが来るので、帳簿の整理をしておかないといけない。音楽を聞いているヒマもない、あわただしい一日になった。 しかも夜は山内さんとレコーディング。体力的にはもう限界という感じに疲れていたけど、なんとか頑張った。実はこのアルバムは昌くんに制作をまかせていたのだが、出来上がった曲のラフ・ミックスを聞いたらとんでもないことになっていたので、ぼくが再び指揮を執ることになった。山内さんには改めてお願いして、2〜3曲余分にレコーディングしていただくことになったのだが、その初日が今日だったわけだ。少なくともこの曲に関しては、ぼくの思う通りの内容に仕上がった。あと2曲くらい取り直せば、なんとか面白い内容になることだろう。 |
6月24日(木) いつも通り木曜日はリスト作成日。朝早くおきて、サンプル盤のチェックなどの準備に追われる。今週のメインは、なんと言っても南アフリカのマフィキゾロ。イギリスを経由して送られてきた新作が予想をはるかに上回る内容で、朝から盛り上がってしまった。 いまの南アフリカの若者の音楽といえばクワイトだが、ラップ中心の普通のクワイトがいまいち親しめないぼくでも、当社で配給した前作『シボニレ』(サンビーニャ TS-7003)は何度か聞き返した。マフィキゾロの良さは、ラップに頼らないところ。そして自分たちの音楽のルーツ(しかもンバクァンガなんかよりずっと以前の音楽)を現代化するような試みをしているところだ。前作は<マラービ>をやっていたが、今回のアルバムもタイトルが『クウェーラ』。これだけで、前作の方向性が受け継がれた内容であることは想像がつくだろう。しかも、冒頭に収められたタイトル・ナンバーではヒュー・マセケラがゲスト参加。ナマな音に仕上がった。ジャケットも含めて、前作以上の内容かもしれない。 来月上旬には入荷する予定です。アフリカ音楽ファンは楽しみにしていてください。 夕方からはちょっと用事があってお台場に。こんなオシャレなところに行くなんて、自分でもビックリだけど、もちろん仕事の打ち合わせ。でも、思ったより早く終わったので、少し周囲を散歩してしまった。こんなにたくさんのカップルを一度に見たのは久しぶりです。 |
6月23日(水) 今日は自宅でひたすら解説の原稿書き。午前7時過ぎから夜8時まで、食事する以外はひたすらコンピュータに向かった。書いた解説は4本。チェックした翻訳解説が2本。一日にこれほどたくさんの原稿を書いたら、つまらなくなると思われそうだが、意外とこうして集中している日は、意外としっかりした内容を書いている場合が多い。つまらないのは、かえって余裕のあるときかも。いずれにしても、<アーティスト>じゃないんだから、納得できる原稿が書けるまでアルバムは発売しないなんてバカなことは言っていられない。生活がかかっているんだから。 そういうぼくも、昔は原稿を書くのが本当に遅かった。いや、書くスピード自体は、いまも昔も早いほうだと思う。ただ、昔はなかなか書き始められなかった。納得できるまで調べて書かないと気かすまない、<アーティスト>・タイプだったからだ。この人のことを書くのは一生でこれが最後かも、なんて思ってしまったら、依頼された原稿の分量ではとても書ききれないくらいの資料を集めてしまう。それで書き始められるわけがない。 でも、最近はそういう力みはまったくなくなった。というのも、当社でリリースするアイテムを決めるのは、ぼく自身。だから、もし今回書ききれないことがあったら、次の機会を用意すればいいだけだ。それに、次があると思って書いたくらいの原稿のほうが、リラックスしている分だけ、読んでいる人にはわかりやすかったりするらしい。まあ、あまり緊張感がなくなってしまうのもマズいのだろうけど…。 時たま力が抜けすぎた原稿があるらしく、お叱りを受けるときもあるが、人間いつでも完璧でいられるわけはない。どうか、ご勘弁を。 明日はリスト作成日。朝から忙しいだろうから、今日も早く寝ることにしよう。結局、今日は自分の楽しみの時間がまったくない一日だった。 |
6月22日(火) 個人的な急用が入ってしまい、ほとんど一日それにかかりきり。夕方に終わったのだが、もうグッタリだ。 |
6月21日(月) 昨日の暑さのせいか、仕事の疲れなのか、朝から調子がいまいち。ダルいだけでなく、熱もあるみたいだ。昨日暑かったので、珍しく冷房をかけっぱなしにしたのが良くなかったのだろう。暑くなりはじめるこの時期には、いつもこんな感じで調子が悪い。暑さに慣れてしまえば、どうってこともないのだろうが。 そんなことをいいながらも、仕事を休むわけにはゆかないので、たまっている解説原稿を先に進める。今日手をつけたのは、エジプトで50〜60年代に人気だった男性歌手アブドゥル・ハリム・ハーフェーズのソノ・カイロ録音だ。ソノ・カイロはエジプト歌謡が全盛期にカイロを拠点として活躍したレーベルで、アブドゥル=ワハーブやこのハーフェーズ、さらにファイルーズの初期録音などが残されていることは、以前この欄にも書いたことがある。そんな残された録音をここのところ繰り返し聞いてるのだが、やっぱり白眉といえばハーフェーズで、いま復刻されているCD3枚は、彼のベスト・レコーディングじゃないかとぼくは思っている。 ハーフェーズは、アブドゥル=ワハーブのような伝統派ではなく、もっと軽めの歌を得意とした人。戦後のアラブ歌謡において欧米の要素を取り入れたポップな歌謡を完成させた人というと、ぼくらはまずファイルーズを思い出してしまうが、むしろハーフェーズのほうがそんな音楽を先にやっていたらしい。今度サンビーニャから出すハーフェーズの『幻のソノ・カイロ・レコーディング 第1集』では、戦前のファリッド・エル・アトラッシュばりのタンゴを歌っているが、これがなかなかのすばらしさだ。アラブ歌謡に関心のあるファンにはぜひお聞き願いたい。 ところで、午後には台風6号が上陸。この日記を書いているのは夕方だが、外はスゴい風でスゴい雨。武蔵野線が遅れるなど、交通機関にも影響が出ているらしい。今日は朝から自宅作業だが、この調子だと会社には行かないかも。いま外出したら、着いたころには雨でぬれてビッショリだ。こういうときはジタバタしても仕方がない。家で作業を続けましょう。 |
6月20日(日) すごく暑い一日。昼間の暑さは、たぶん今年最高だろう。でも夕方から涼しい風が吹いて、過ごしやすくなった。そんな夕方から、先にオーマガトキさんから送られてきたパウリーニョ・ダ・ヴィオーラの『今、我が時』を静かに聞いたら、けっこうよい気分。これでビールでも片手に、なんて感じだったら、もっと良かっただろう。パウリーニョも、まだ若いのに、すっかりヴェーリャ・グァルダという感じだ。 昼間の暑い時間は、明日からの仕事の準備に精を出した。というのも、月末が近づいて、支払いの準備とか、またまた面倒な仕事が多くなってくる。普通の仕事をしながらそれをやるとまた疲労がたまるので、今日少しやっておこうと思ったからだ。でも、途中から、こんな暑い日にやる仕事じゃないかと、かなり後悔した。書類を机一杯に広げてしまったので、途中でやめるわけにはゆかないし、なんとか最後までやったけど。 明日から、また本格的な仕事を頑張ろう。 |
6月19日(土) 先週に続いて土曜日が休みに。朝から洗濯して、掃除して、一週間分の食材を買い込んだ。ついでに電気屋さんに行って、テレビとDVDプレイヤーのコーナーチェック。DVDプレイヤーの新しいのを買おうとずいぶん前から考えているんだけど、まだどれにするか迷っている。 ヒマそうな店員がいたので話しかけてみたら、とても話好きの人で、聞いてもいないのにいろいろ話しくれた。なんでも今年はアテネ・オリンピックがあるせいで、テレビが売れまくっているのだとか。サッカーのヨーロッパ選手権も、新しいテレビで見たら迫力ありますよとか言うけど、深夜にそんなものを見ていたら翌日仕事になるわけがない。みんなどうやって見ているのだろう。で、その店員さんが薦めるテレビの価格を見てみたら、液晶でもプラズマでも、大型のものはまだまだ高い。本当はこういう大型テレビでホームシアターとかにしたらいいんだろうけど、でもよくよく考えてみたら、もし買ったところで、自宅にそんなスペースがあるわけではない。イヤ、その前に、テレビなんてゆっくり見ている時間もない。結局、意味がないと気がついて、何も買わないで帰宅した。 テレビと言えば、午後はサッカー。今日は力の入った試合を二つも見れたのだから、サッカー・ファンには大満足の一日だ。午後には磐田が負けて、夜には横浜が勝った。ここで順位が入れ替わったのだが、来週の横浜の相手は、今日磐田に勝った鹿島だ。鹿島も最後に意地を見せたいでしょう。きっと来週も力の入った試合を見せてくれるに違いない。 サッカーで気合が入った深夜には、久しぶりにザ・バンドの『ラスト・ワルツ』をDVDとCDで。『ラスト・ワルツ』はなぜか時たま見直したくなるし、見ると充実した気分になる。 |
6月18日(金) 朝から残務仕事。金曜日はいつもやり残した仕事が溜まっていて、本格的な仕事に手がつけられない。やり残した仕事というのは、要するにやりたくなくて後回しになった仕事のこと。具体的にいうと、経理関係の書類整理などだ。日記には何度も書いているけど、これをやるとぼくは元気がなくなってしまう。今日も魔の金曜日だ。 そんな仕事も、午後に事務所に行って伝票などをチェックしたところでいちおう終了。久しぶりにどこかに飲みに行こうかと思ったが、やっぱり疲れてすぎて、そういう気になれず、まっすぐ帰宅。ご飯を食べたら眠たくなってきた。なんやかんやで忙しかった一週間だったかも。今日はゆっくり休むことにしよう。 |
6月17日(木) 木曜日はいつも通り、リスト作成日。今週も世界のあちこちのレーベルの面白い作品が盛りだくさんで、充実した内容になった。ものがたくさんありすぎて、いくつかは来週回しにしてしまったくらい。そんな中で今週のメインになったのは、マリ音楽の歴史的レコーディング。ヨーロッパで最初に紹介されたマリの女性グリーオ、ファンタ・ダンバのボリバーナ盤を出すことにした。発売は7月11日予定。 パリに事務所があるボリバーナと提携を結び、日本での配給権をいただけたのは、昨年のこと。でも、ボリバーナは現在開店休業状態で、在庫がないアイテムがあまりに多い。そのあたりの体制を整えなおしてもらうためには、ひとつひとつ再プレスしていただかないといけないのだが、とりあえずファンタ・ダンバを再プレスするのに、これだけ時間がかかってしまったというわけだ。この調子だと、かなりユッタリしたペースになりそうだけど、でもボリバーナに残されたマリやギネアの音楽の歴史的名盤は数多い。じっくりご紹介してゆくつもりだ。アフリカ音楽ファンの皆さん、どうぞご期待ください。 夕方早く帰宅できたので、久しぶりに大きな音で音楽を聞こうと思い、取り出したのがフェラ・クティの『ゾンビ』。大きな音といっても限度はあるけど、1曲踊りながら聞いただけでも十分にストレス解消ができた。夜はさらにフェラのヴィデオなども楽しみつつ、買っただけで読んでなかったフェラ関係の本まで取り出したりして、今日は朝からアフリカ一色でした。 |
6月16日(水) 今日も朝から自宅作業。また早く起きて仕事をはじめたのだが、外国の取引先とのメールのやり取りに時間がかかり、午前中をそれに費やしてしまった。午後は気を取り直して、ひたすら原稿書き。今日も解説2本を書き上げる。 そのうちの1本が<ラフ・ガイド>シリーズのケイジャン・ミュージックのアルバム。これがザディコがアメリカのメジャー・シーンに受けた後のケイジャンばかりを集めたアルバムで、最近のリヴァイヴァル以降のグループばかりの音源だった。ルイジアナのケイジャン人口なんてタカが知れているだろうし、小さなコミュニティだとは思うが、それだけにこんなにたくさんのグループがいまも活躍していることに驚かされた。もちろんルイジアナの小さなレーベルで作られた音源ばかりだが、みんな元気一杯の音楽。ひょっとして、そんな小さなコミュニティ音楽がこれほど元気でいられるなんて、アメリカくらいなのかもしれない。 ケイジャンだと、扱いがワールド・コーナーでなくなるせいか、注文はムチャクチャ少なかったので、お店ではなかなか見つからないかも。関心のある人は、お店に特注を出すか、当社に直接お問い合わせください。 ブラジルからニュースがひとつ。ぼくがプロデュースしてビクターから『俺のサンバ史』というタイトルで出たモナルコのアルバムUMA HISTORIA DO SAMBAが、いまのブラジルで一番権威ある音楽賞PREMIO TIMに、<最優秀サンバ・アルバム>と<最優秀サンバ歌手>の両部門でノミネートされたのだそうだ。モナルコのアルバムでは、以前『サンバの声』でも、当時の最高の賞PREMIO SHARPの<最優秀サンバ・アルバム>賞を受賞したが、もし今度も取ってしまうと、2度めということになってしまう。そうなったら、もちろん嬉しいが、あまり期待をするとハズした時にガッカリするので、期待しないで待つことにしよう。いずれにしても、続報はこのページでもお知らせします。 夜は東京某所でコッソリ来日中のトニーニョ・オルタと会う。アジア・ツアーでインドネシアなどを訪れたついでに、日本にも立ち寄ったのだそうだ。元気そうだった。 |
6月15日(火) 今朝も早く起きて自宅作業。朝7時半から夕方7時半まで、食事する以外はひたすら原稿書きに没頭した。でも、不思議なもので、経理仕事などとは違って、若い頃からずっとやってきたこういう仕事は、長い時間頑張ってもさほど疲れない。きっと仕事しながらリラックスするすべを身体が覚えているのだろう。今日は解説原稿が4本仕上がった。さらに夕方には事務所に行って、郵便物の整理を少し。最近あまり事務所に行っていない間に、サンプルがずいぶん溜まってしまった。これを全部聞くには、来週いっぱいくらいかかりそうだ。 英ラスの荷物が入荷。ちょうど今週発売するティナリウェンのファースト・アルバム『ザ・レイディオ・ティスダス・セッションズ』(ライス TUR-544)が入ってきたので、久しぶりに聞き返したら、そのナマナマしさに改めてビックリ。むき出しの野性という感じだ。聞きながら珍しく興奮してしまった。新作『アマサクル』をすでにお聞きになった方も、きっと新鮮に楽しめる一枚だと思う。週末には店頭に並びますので、ぜひ聞いてみてください。 ティナリウェン、ヨーロッパのワールド・ミュージック・チャートでも軒並み上位にいるし、今年上半期のワールド・ミュージックの最大のニュースということになりそうです。 |
6月14日(月) 2日間休めたので、今朝はすがすがしい目覚め。朝早く起きて、原稿書きなどを頑張った。昨日も書いたように、自宅での仕事はイヤだけど、もう少しの我慢。今月末くらいにはなんとか新しいコンピュータを買えそうだ。 朝のうちにティナリウェンの解説原稿を完成。午後は、遅れていたショーロ関係のアルバムも2本ほど手をつけた。ただ、そこでタイムリミット。夕方には11日に亡くなった叔父のお通夜に。父のお兄さんだが、父が亡くなった2年前はあんなに元気だったのに…。最近は親戚と会う機会がめっきり多くなってしまった。 |
6月13日(日) 最近疲れがたまっている理由のもっとも大きなひとつが、会社で使っているコンピュータの調子が悪く、インターネット仕事や原稿書きなどを自宅のコンピュータでやっていることだ。事務所を移転して会社にぼくの部屋ができてからは、基本的に仕事は会社ですべて終わらせて、自宅にはサンプル盤などを持ち帰らなかった。でも、いまは以前に逆戻り。自宅で仕事をするために仕事のためのものを自宅に持ち帰るようになった。こうなると、仕事を忘れてくつろげる場所は、もうない。まして、最近は資金繰りのためにあちこちからお金を借りているせいで、借用書まで目の前にあるのだから、気が休まるどころではなくなってしまう。とにかく、できるだけ早く会社のコンピュータを買い換えて(そのためのお金を稼いで)、会社で仕事をすること。こちらには仕事関係のものを一切置かないこと。それがぼくがいま目指さないといけないことだ。 そう思って、昨日はたまってきたサンプルや仕事道具などを、全部リヴィングから出して玄関に集めたのだが、そうしたら少しスッキリして、気分が和らいだ。これを全部会社に持ち帰れる日が出来るだけ早くくることを願いたい。 昨日に続いてリラックスした一日。テレビの周りをキレイにしたので、買ったまま積み重ねていたDVDやヴィデオを見ながら過ごした。まだまだ見れていないDVDはたくさんあるけど、慌てても仕方がない。これからは出来るだけ仕事を早く終わらせて、自宅でくつろげる時間を作ってゆくことにしよう。 今日見た中では、都はるみさんのDVD2本が最高。ともにコンサート・ライヴだが、すばらしく成熟した歌声に圧倒された。 |
6月12日(土) 今日と明日は久しぶりの2連休。仕事のことは完全に忘れて過ごすことに決めた。やらないといけないことは山ほどあるけど、そんなことばかり考えていたら気が休まらない。そう思って、仕事のためのサンプル盤などは全部片付けてしまって、個人的に買って、いままで聞けないでいたCDやLPやSPをまとめて聞くことにした。 しかし、仕事の日は眠い目をこすってやっと起きるのに、休みと決めたら自然と早く起きれてしまえたのだから、不思議なものだ。遠足の日の子供と同じような気分なのだろう。そうして朝から、洗濯をしながら一枚、掃除をしながら1枚、朝ごはんを作りながら一枚、新聞を読みながら1枚と、はじめて聞く新作CDを楽しんでゆく。こんなにゆっくり時間が過ぎてゆくのは久しぶりだ。ぼくのような仕事にしていると、サンプルをたくさん聞くせいで、はじめてアルバムを聞くときあのワクワクした気分なんて忘れがちになるが、今日は久しぶりにそういう喜びを思い出すことができた。やっぱりこういう日を作らないといけない。音楽ファンとしてのもともとの自分を取り戻すために。 午後からは外の空気を吸いたくなったので外出。少し雨が降っていたが、それでも時計を見ないで外を歩くだけで気持ちがいい。電話には出たくないので携帯電話は持たず、知り合いにも会いたくないのでCDショップにも行かなかった。電車の中で読みはじめた本が面白くて、夜は安い居酒屋でちょっとお酒を飲みながら読書。深夜には自宅に戻って、サッカーのヨーロッパ選手権の初日を見た。地元開催のポルトガルがギリシャに負けたのはビックリしたけど、両方とも火が出るほど気合が入った、良い試合だった。 |
6月11日(金) サンビーニャはいまから6年半前スタートしたのだが、その時点では事務所というものがなく、ぼくの自宅が事務所代わりだった。当時は社員がぼくともうひとりだけだったから、それでも大丈夫だった。それから2年か3年後にやっと小さな事務所が別にできて、さらに今年になって少しは広い事務所に二度目の引越しをしたわけだが、そんな2度の引越しで移動しなかったのが、CDや書類などを入れるためにリースで購入したキャビネットだった。これだけは、ずっと自宅に置きっぱなし。移動するには大きすぎたということもあるのだが。 それを今日、リース期間が終わった機会に、返却することにした。朝から業者の人がやってきて、2時間ほどかけて解体して、持って行った。 実はこれが、ぼくの自宅に唯一残っていたサンビーニャ発足時代を物語るもの。それがなくなってしまうのは、なんとなくさびしいものだったが、でも、CDラックとしてはモノモノしすぎるし、借家住まいの身としては、いつか引越しするときには結局手放すことになったはずだ。それが少しだけ早くなっただけだとあきらめるしかないのだろう。 おかげでリヴィングは思い切り広くなって、ゆったりできるようになった。空いたスペースに何を置くか、ゆっくり考えることにしよう。 この土日は久しぶり(たぶん今年はじめて)の連休。今度こそ、ゆっくり休ませてもらうつもり。いろいろ考えたいこともたまっているし。 |
6月10日(木) 朝からリスト作成。今週のリストのメインは、やっと発売のメドがたったアマリア・ロドリゲスの編集盤だ。久しぶりの自社製作。ぼくとしても念願の一枚だっただけに、やっと発売できることになって嬉しい。7月下旬の発売ということで、まだマスタリングや解説執筆は終わっていないが、これから気合を入れて良いものを作りたいと考えている。 当初サンビーニャは、今年こそ自社製作に力を入れたいと思っていたのだが、これまでなかなかできなかったのは、やはりコストの問題だ。古い録音の編集盤は、内容的にはご好評いただいているが、そうはバカスカ売れるわけではなく、利益が出るまでにどうしても時間がかかる。正直に言ってしまうと、発売したその月は、まずほとんどの場合、赤字。利益が出るのは、やっと数ヵ月後だ。それも順調に売れた場合の話であって、実際はコストをリクープしていないアイテムだってたくさんある。だから、いくらぼくにアイディアがいっぱいあっても、そうは簡単に作るわけにはゆかないのだ。 昨年まではもっと早いペースで出していたじゃないかと言われるかもしれないが、それは他に売れている商品があったから。昨年だってこのシリーズの商品だけを見たら、思い切り赤字だった。 でも、アマリアを出そうと決めたのは、会社に余裕ができたからではなく、懸案のアイテムがたくさんあるのに、こうもストップした状態が続いてしまっては、他の人にも迷惑をかけてしまうからでもある。まあ、ファドはここのところ当社で出してきた商品も順調に売れているし、いま出すのが一番良いタイミングなのだろう。見切り発車するなら、いましかない、という感じだ。 まあ、売れるかどうかを心配する前に、良いものを作ることに集中するべきなのだろう。一生懸命頑張りますので、期待してください。 |
6月9日(水) とうとう疲れが爆発。今日はまったく仕事ができなかった。朝から身体が異常にダルく、調子悪いなあと思って昼食の後ソファに横になったら、なんとそのまま夕方まで眠ってしまった。こんなのははじめてだ。しかも、やっと目が覚めたのはサッカーのワールド・カップ予選のインド戦直前。そのままサッカーを見ながら夕食を少しだけ食べたのだが、そうしたらまたすぐに眠たくなった。寝る子は育つというけど、45歳になってこれほど寝ることがあるとは思わなかった。 きっと身体が疲労回復を切実に求めた一日だったのだろう。ゆっくり休めたので、明日からまた頑張ろう。 |
6月8日(火) 今週は英ラス、アラブ関係のアルバムなどが入荷。ラスからはもちろん、『砂漠のフェスティヴァル DVD』(ライス TUR-3801)がメインだ。先に大好評だったCDのDVDヴァージョンで、いま話題のティナリウェンもばっちり登場。ロバート・プラントもかなり格好いい。<砂漠音楽>ファンはぜったく見ておくべき映像だろう。今週末にはお店に並ぶ予定なので、どうぞお楽しみに。 このDVD,ヨーロッパではすでにPALヴァージョンが出ていて、それが一部の輸入盤店に入ってきたようだが、そうして一足早く見れた人はみんな一様に、来年お正月のフェスティヴァルにはぜひ行ってみたいと口にする。ぼくがこの映像をはじめて見たのは昨年のウォーメックスだったが、たしかにそのときもいつかはぜひナマで見てみたいと思った。こんな不思議な音楽フェスティヴァルは世界でも他に存在しないと思うからだ。フェスティヴァルの主催者はぼくの知り合いでもあるし、ここはひとつ来年はサンビーニャでツアーを組んで、みんなでマリに行きましょうか。 夜はプロマックスの早川さんとミーティング兼飲み会。今年後半から来年にかけて、当社で配給しているグループや歌手の単独公演をやりたいと思っていて、今日もそのための打ち合わせだ。面白い企画はたくさん出ているので、近いうちにこのページでも何か公開できるかもしれない。 |
6月7日(月) 本当は昨日やっておくべきだった経理仕事が今朝にずれ込んだので、眠い目をこすりながら朝7時に仕事開始。とりあえずそれをやっつけ、事務所で伝票を少し整理してから、午後は支払いと、税務関係の打ち合わせなどをこなす。ちょっと前にも書いた気がするけど、他の仕事はともかく、経理関係の仕事だけはいつまでたっても慣れない。もしできたら誰かにやってもらいたいとつくづく思ってしまう。もちろん、いまのこんな状況じゃ、そのために新しい社員を雇うのなんてのは、とても不可能だが。 夕方は久しぶりに松戸の実家へ。亡くなった父の会社の取締役のひとりとして、社長交代などの手続きを手伝う。その後は久しぶりに母と夕食。 |
6月6日(日) 最近、まるまる一日休みというのがないので、どうも疲労が抜けない。それでも、やりたい仕事、やらないといけない仕事が減らないのだから、困ったものだ。本当は仕事以外にもやりたいこと、やらないといけないことも盛りだくさん。それらにはまるで手をつけられないから、フラストレーションがたまってしまう。今日は特に疲れを感じたので、思い切って休みにして未開封CDを聞きまくろうかと思ったのだが、午後からの打ち合わせ2本がどうしても断れなくて、休みにはならなかった。 疲れすぎると、夜がなかなか眠れない。早く帰宅したのに、お風呂に入っても睡魔がやってこないので、ついつい午前2時まで起きてテレビを見て過ごしてしまった。こんなのは珍しい。 |
6月5日(土) 午後から事務所のスタジオでミックス作業。いろいろあって長引いていたエンリッキ・カゼスのアルバムがやっと仕上がりそうだ。今年ブラジルで録音してきた曲は、エンジニアが良かったこともあってすばらしいサウンド。これくらい良い音で録れていると、ミックスはラクチンだ。ブラジルはナマ音を録るのが上手なエンジニアが多いことを、改めて実感した。 夕方からは一週間分の食材を買出しに。夏野菜の時期なので、今日買ったのも野菜中心だ。さっそくキュウリやトマトをナマで食べて、ナスと大根をヌカ漬けにしてみた。トマトは見た目もおいしそうだったが、瑞々しくて水分が身体にしみ込んでゆく感じ。ヌカ漬けのほうも明日の出来上がりが楽しみだ。これでお酒でも買えれば最高だったんだけど…。 |
6月4日(金) 朝から原稿書き。と言っても、サンビーニャの解説書きではなく、久しぶりに『ミュージック・マガジン』の依頼原稿だ。自分の会社をはじめてから、レコード会社の社長が人様の作ったレコードについてアレコレ言うのはおかしいという理由から、基本的に依頼原稿はすべてお断りしてきた。でも、今回ばかりはどうしても断れなくて書くことにした。でも、ここのところレコード解説しか原稿を書いていないので、雑誌原稿は改めて難しい。いや、雑誌原稿か解説かよりも、自社原稿なら自分で勝手に分量を変えられるのに、マガジン相手ではそうはゆかないところが難しいかったのかもしれない。そんなわけで、今日は悪戦苦闘の一日。少々疲れました。 夜はタワーレコードの小樋山さんと篠原さんと、いつもの月例会。ますます厳しくなってゆくレコード業界の中で、今後ワールド・ミュージックはどう対処してゆくべきか、珍しく真剣に話し合った。 |
6月3日(木) 木曜日恒例のリスト制作。今週のメインは、昨日の日記に書いたヨルゴス・ダラーラスのライヴ・アルバムだ。さらに英ワールド・ミュージック・ネットワークの<イントロデューシング>シリーズから登場したマダガスカル音楽の強力新譜と、最近ブラジル音楽に力を入れている英ラスのヴィニシウス・ジ・モラエス集などを紹介した。<イントロデューシング>は、あと一枚クレツマーのアルバムがあって、合計3枚が今月中旬には出荷予定。すぐに出荷するつもりなので、楽しみにしていていただきたい。税込み定価2100円の大盤振る舞いです。 あまりに疲れたので、午後は休養。自宅にいると仕事の電話もあるので、珍しく銀座に行ってプラプラ歩いてきた。 |
6月2日(水) もうすぐアテネ・オリンピック、なんてことは、当社とはまったく関係ないと思っていたのだが、そうでもないことに最近気がついた。というのも、先にライスから発売したギリシャ最高の男性歌手ヨルゴス・ダラーラスのアルバム『ギリシャの魂』(ライス TMR-537)が、最近になっていきなり売れはじめているからだ。先週には、とうとう在庫切れ。こんなに売れるなんて、誰も予想していなかった。それも売れているのは、マニアックなお客さんが来るお店ではなく、もっとフツーのお店。オリンピックに引っ掛けてギリシャ関係のアルバムをわかる限り揃えたところ、いきなり売れてしまった、というのだから、わからないものだ。ギリシャ音楽って、それくらいぼくらの周りには縁遠いものだということだろう。 なんてことを知ったら、つい欲が出て、もっとギリシャ音楽に力を入れないと、という気分になってしまった。ぼくはその気になると、行動は早いんです。さっそくヨルゴス・ダラーラスのアルバムを、来月にもう一枚出してしまうことにした。 今度出るのは、95年に彼がはじめてヨーロッパ・ツアーしたときのライヴ録音盤。さすがに世界進出を目指したときだけに、力の入った歌声が楽しめる優れものだ。来月4日には店頭に並びますので、よろしくお願いいたします。 今月はじめての荷物は、水曜日恒例のブラジル盤でした。注目新譜も入っているようだけど、ぼくはチェックする時間がとれない。宮川くんが他のページで紹介するはずなので、ブラジルもの好きの方はチェックしておいてください。 |
6月1日(火) 今日から6月。新たな気持ちで頑張ろうと思うのだけど、毎月1日というのは、最終日から継続して、支払いとか、経理のシメだとかが残っており、まだ新しい月になったという気分にはなれないことが多い。今日も朝早く起きてそんな経理仕事をやったところで、もうお疲れ状態。毎月のことだけど、経理の仕事はいつまでたっても得意になれない。これだけやってくれる人がいてくれたら、ずいぶん楽なんだけど。 というわけで、午後にやっと出社。それからスタジオ作業を少しやって、夕方には打ち合わせに出た。ただし、疲れていたのだろう、あまり飲む気にはなれず、さっさと帰宅することに。 |